マイホームの所有は、単独が良いですか、それとも夫婦で共有するのが良いですか?

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住宅購入をしたいというお客様から、よく次のような質問があります。

「住宅ローンは単独で申し込むのが良いですか?

 それとも夫婦で申し込むのが良いですか・・・?」

「所有権は、単独が良いですか、それとも、夫婦で共有するのが良いですか・・・?」

「夫婦で共有した場合、もしも、将来、離婚した時はどうなりますか・・・?」

世の中、女性が強くなったせいか、このような打算的な質問をよくされます。
このような質問に対して、事例を挙げて答えるようにしていますが、住宅購入だけは損得だけではありません。

「正しい住宅購入の検討プロセス」は、

  1. なぜ、住宅を買わなければならないのか?
  2. 目的にあった住宅の種類は?(戸建て、マンション、新築、中古等)
  3. 資金計画(月額返済額からの購入にかかる総額)の算出
  4. 物件の選定
  5. 住宅ローンの選択(コストパフォーマンス)

今回の質問の場合の検討は最後の 5 になります。
また、よくお話しさせて頂くのですが、「3 の資金計画(月額返済額からの購入にかかる総額)の算出」の方が、「4 物件の選定」よりも先です。
ほとんどの方は、「4 物件の選定」を先にしてしまい、予算オーバーか不釣り合いな計画になってしまいます(^^;)。

 

「住宅ローンは単独で申し込むのが良いですか?

 それとも夫婦で申し込むのが良いですか・・・?」

この答えはカンタンです。

リスク管理という意味で、旦那さんだけで借りられるのであれば、旦那さんだけで申し込みましょう。
夫婦で住宅ローンを借りるのは、原則として1人だけでは借り入れが困難なケースです。

例えば、夫(または妻)の収入だけでは住宅ローンが借りられない場合や、1人でも借りられるが、審査的には返済負担率がギリギリという場合などが該当します。
結論をいえば、1人だけでも住宅ローンを借りられるのに、夫婦ともに住宅ローンという重荷を背負う選択をするのは、リスク管理の観点からいえば避けた方がよいでしょう。

確かに、返済を1人でするより2人でする方が、収入変動のリスクは下がります。
しかし、夫婦であれば共同で返済するのが一般常識です(だと思います)。
あえて債務者を2人にする必要はありません。
債務者になれば法的に返済義務が発生し、債務者でなければ返済負担からは法的に免れられます。
また、団体信用生命保険に加入するのも一人で済みます。
団体信用生命保険とは、住宅ローンの返済途中で死亡、高度障害になった場合に、本人に代わって生命保険会社が住宅ローン残高を支払うというものです。
金融機関が、ローンの利用者をまとめて生命保険会社に申し込むもので、掛け金も安く、また加入時年齢による保険料の違いなどもありません。
すなわち、旦那さん単独で住宅ローンを申し込んだ場合、この団体信用生命保険で住宅ローンはチャラになり、残された奥さんと子供さんは住宅ローンを支払わなくて済みます。
しかし、夫婦で申し込んでも、どちらか一方だけの債務が無くなるだけです。

リスクが明確になるのは「離婚」のときです。

仮に、夫婦ともに債務者で、夫の浮気が原因で離婚し、住宅が元妻のものになったとします。
ローンはすべて元夫が慰謝料の代わりに負担することにしたとしても、金融機関は債務者の名義変更を許しません。
もし、旦那さんがリストラなどで住宅ローンが支払えなくなった場合、元妻が支払わなければならなくなります。
また、離婚の際に、銀行に対して説明責任があることも重荷になります。

「離婚のことを考えて債務者を単独にする!!」
「共有名義にすれば離婚しにくい!!」

さまざまな事情がありますが、世の中、何があるかわかりませんので、やはり検討だけは必要です。

 

●住宅ローン減税との関連性

次は住宅ローン減税の点から、単独名義か夫婦共有名義かを検討してみます。
住宅ローン減税の損得は、夫婦の収入や借入額によって変化します。

平成26年4月1日から消費税8%に増税されましたので、一般住宅は借入金4000万円、認定長期優良住宅等は5000万円までが控除対象額となります。
控除率は1%で、控除期間は10年間です。
まずは所得税額から控除し、控除しきれない場合は、住民税から控除されます。
ただし、住民税の控除については最大13万6500円までと決まっています。

住宅ローン減税による控除額は、借入金と収入の関係性で判断が変わるので、具体的に計算した方がよいでしょう。

例として、一般住宅で3000万円の借り入れを予定していて、夫婦ともに十分に税金を払っていると仮定します。
夫のみの借り入れであれば、約240万円の控除が受けられます。
夫:妻=1500万円:1500万円とした場合、夫婦の税額により異なりますが、十分に税金を支払っているならば、267万円前後の控除額になります。
つまり、2人にすれば、27万円くらい得することになります。

ところが、妻の収入水準が低く、所得税をあまり払っていないような場合は、債務者を2人にすることで、減税による控除額が減ってしまうことがあります。
例えば、妻が所得税と住民税をそれぞれ10万円強しか払っていないケースだと、控除額の合計は195万円くらいになると試算されます。
つまり、夫単独が債務者となるよりも45万円も損をしてしまうのです。

さらに、妻が10年間ずっと働き続けるという保証があるわけではない点にも注意が必要です。
途中で出産や何らかの事情で退職や休職することがあれば、所得税が減ったり、課税されなくなったりするため、控除がさらに減るかもしれません。

次に相続についてですが、居住している不動産は相続時には評価額が大きく減額されますので、相続税についてはほぼ心配する必要性はありません。

単独名義にするか、夫婦共有名義にするかで、住宅ローンを申込む際の借り入れコストが変わることはほとんどありません。
申込時に必要となる住民票、印鑑証明書、課税証明書の費用などが考えらますが、数千円くらいのものです。

債務者を2人にすることで、借り入れコストは数千円アップしたとしても、住宅ローン減税で得をするならば、コストパフォーマンスは悪くないかもしれません。でも、離婚などのリスクを考えると、数十万円程度の得と釣り合うか、よくよく検討してからの結論を出すべきだと考えます。

ご夫婦でよくよく話し合いましょう。

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この記事の著者

木内 淑規雑談担当

1962年(昭和37年)徳島県徳島市生まれ。血液型O型。地場の自動車ディーラー株式会社ホンダクリオ徳島にて、営業・マーケティング・支店運営責任者を歴任。米国の先進的営業手法教育プログラムPSS(プロフェッショナル・セリング・スキル)を体得し、商圏が小さいにもかかわらず大都市圏の強敵ライバルを抑え、中四国地域販売台数トップセールスに5年連続輝く。平成2年家業大表建設株式会社(現社名:ダイヒョウ株式会社)に転職。専務取締役歴任後、代表取締役に就任。平成10年インターネットに出会い、日興証券のエンジェルキャピタルを得た株式会社アルファベティックアクション(現在、株式会社KSKアルパ)のシステム開発に参画する。以降、インターネットマーケティングの研究と各種携帯電話ソリューション事業を展開。2005年11月に、高齢者向け賃貸住宅コンサルティング、アパマン経営コンサルティングなどの各種コンサルティング事業を手がける有限会社ウェルライフ徳島を設立。同、代表取締役に就任。現在、全国のクライアントの個別コンサルティング及び小口不動産ビジネススキーム構築のために全国行脚を積極的に展開中。 家族は4歳年下の妻と一女二男と犬2匹。

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