老後に向けて覚悟が必要な生涯賃貸!?

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712275生涯賃貸に住み続けるには、老後の生活費とは別に、追加で貯金1000万円が必要です。

マイホームに人生を縛られるより、きままに一生賃貸で暮らし、「転居の自由」や「趣味や楽しみ」にお金を使いたいという考え方・・・。なかなか時代にあって良いと思います(^^;)。

確かに、一生賃貸に住み続ければ、次のようなメリットがあります。

  1. 所得水準の変化や家族構成の変化に応じて、ちょうどいい広さや家賃の物件に住み替え続けることができる
  2. 年収がダウンしたときに遠くの物件や狭い物件に引っ越して倹約することも可能
  3. 迷惑な隣人が現れたとき、引っ越ししてトラブルを解消することもできる

しかし、その一方で、次のようなデメリットがあります。

  1. バラ色の老後に向けて不安が残る

その理由は、「老後の家賃」は生活保護受給者にでもならない限り、”国”も”会社”も補助してくれないからです。ですから、自分自身で、老後の家賃分を確保する必要があります

住宅ローン減税などを通じて国民が持ち家を取得して老後を迎える「持ち家政策」が長年行われており、多くの年金生活者はマイホームを得て定年退職を迎えています。

持ち家がない年金生活者だけ、家賃手当のように年金額を増額する仕組みは用意されていません。

もし家賃手当を支給した場合、持ち家を取得した人とそうでない人に不公平が生じます

そう、国の年金に、老後の家賃は含まれていないわけです。

ですから、自分で、老後の生活費と別に家賃を用意するしかないのです。

また、公的年金が家賃も払えるほど豊かな給付水準ではありません

年金生活をする夫婦世帯の1カ月の出費が27.2万円(総務省「家計調査年報 2013年」)のところ、年金等の収入は21.5万円です。毎月5.8万円程度の不足が生じています(端数切り上げのため、合計は一致せず)。

消費支出の明細をみても住居費は1.5万円程度で、ほとんどの年金生活者は持ち家取得者です。

総務省の「住宅/土地統計調査(2008年)」によれば、65~74歳の世帯主の持ち家率は80.0%です。子と同居する例などを考えれば、生涯賃貸派は少数です。

65歳の男性は約19年、女性は約24年の老後が待っています。

ひとまず20年と仮定し、毎月4万円の部屋に暮らすとします。家賃は年間48万円、20年では960万円必要です。賃貸なら更新料などもがかかるでしょうから、1000万円突破は確実です。

これは普通の世帯に「老後の準備目標は3000万円」と説明するものとは別に考えるべき老後資金です。「生涯賃貸派の老後準備額は4000万円以上」となります。

841794賃貸派の悩みはまだあります。

それは長生きリスクです。持ち家なら古くても何とか住み続けることができます固定資産税がかかりますが家賃ほどではありません。しかし、賃貸は長生きするほど多くの家賃が必要です。

必要な家賃を30年分見積もると、家賃4万円だと1440万円が必要で、予算額は約1.5倍に膨らみます。

生涯賃貸派は老後準備をかなり上方修正して、若い頃から必死にお金をためる必要があるわけです

「一生賃貸でいたい」と希望するなら、かなりの経済的準備が必要だと分かりました。

普通の夫婦が3000万円ためて老後を迎えたいところ、4000万円ためようというのですから、本気で資産を形成しなければなりません。

家賃とは別に毎月コンスタントに貯金するだけではなく、ボーナスからもまとまった額を積み立てる必要があります。

家賃を払いながら毎月数万円でも「老後の家賃ファンド」を積み立てる覚悟が必要です。

逆にいえば、それくらいの若い頃から金銭的に余裕が生まれる格安な物件を借りるべきです。

独身貴族の場合、背伸びして高額物件を借りているケースがあります。地に足のついた物件を選び、老後の家賃確保も同時進行すべきです。

また、ボーナスの一部も「老後の家賃ファンド」に積み立てます。

住宅ローンを抱える世帯の多くは、ボーナス返済を併用しています。
賃貸派は、ボーナスから回す賃貸費用は新しい部屋の契約費用や更新料くらいだと思っているかもしれませんが、それだけでは不十分です。家賃の2~3カ月相当分はボーナスから残す覚悟が必要です。

もし、あなたが一人っ子で親が持ち家を保有しているなら、「最後はそこに住む」という選択があります。

しかし、相続評価が高い場合、相続税分を確保しなければ、その家はあなたのものになりません

兄弟姉妹がいる場合、ひとりだけ家をもらうわけにはいかないので、相応の財産分与が必要です。

実家は兄弟姉妹がすでに親と同居しており、そのまま相続するかもしれません。

さらに、自分が定年を迎えたので親の家に戻ろうとしても、両親が健在という可能性が高まっています。

親の家があるから自分は賃貸派でOK、というのは安直な考えかもしれません。

自分の条件を確認することが必要です。

今後も生涯賃貸派は増えていくでしょう。しかし、そのライフスタイルを年金生活でどう維持するかは大きなテーマです。

準備が十分でないが老後も無理なく暮らしたいのであれば「定年後は狭い部屋、安い部屋を選んで移る」という方法が残されています。

しかし、できれば諦めや妥協ではなく納得のうえ、老後の「ついのすみか」を確保したいものです。

やはり、都会と比べて地価が安い地方ではマイホームか有利です。

 

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この記事の著者

木内 淑規雑談担当

1962年(昭和37年)徳島県徳島市生まれ。血液型O型。地場の自動車ディーラー株式会社ホンダクリオ徳島にて、営業・マーケティング・支店運営責任者を歴任。米国の先進的営業手法教育プログラムPSS(プロフェッショナル・セリング・スキル)を体得し、商圏が小さいにもかかわらず大都市圏の強敵ライバルを抑え、中四国地域販売台数トップセールスに5年連続輝く。平成2年家業大表建設株式会社(現社名:ダイヒョウ株式会社)に転職。専務取締役歴任後、代表取締役に就任。平成10年インターネットに出会い、日興証券のエンジェルキャピタルを得た株式会社アルファベティックアクション(現在、株式会社KSKアルパ)のシステム開発に参画する。以降、インターネットマーケティングの研究と各種携帯電話ソリューション事業を展開。2005年11月に、高齢者向け賃貸住宅コンサルティング、アパマン経営コンサルティングなどの各種コンサルティング事業を手がける有限会社ウェルライフ徳島を設立。同、代表取締役に就任。現在、全国のクライアントの個別コンサルティング及び小口不動産ビジネススキーム構築のために全国行脚を積極的に展開中。 家族は4歳年下の妻と一女二男と犬2匹。

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