再生可能エネルギー固定価格買取制度の買取価格を検討する調達価格等算定委員会(委員長:植田和弘・京大大学院教授)は2月24日、2015年度の買取価格案をまとめました。
太陽光発電は、2012年に再生可能エネルギーの固定価格買取制度が開始して以来、住宅に太陽光発電設備を設置する方が増えているので、このホームページを読んで頂いている方の中にも設置をお考えの方がいらっしゃるかと思います。
今回ご紹介する来年度の固定買取価格制度の変更は、太陽光発電の場合置いては価格だけではなく、発電(電力会社への連系)を開始する時期や、設置する設備によって買取価格を変わるといった、様々な面で変更が出る見込みです。
今から太陽光設置をされる方にとって、設置後の売電収入に直接的に関わってくる重要な内容ですので、必ず把握しておいてください。
まず、太陽光発電の再生可能エネルギーの固定価格買取制度は、2012年7月の制度開始以来、10kW未満の発電設備を設置した場合(余剰売電)と10kW以上の発電設備を設置した場合(全量売電)に分けられ、それぞれに異なった買取価格が設定されるという、2種類の価格設定で運営されてきました。
その2種類の固定買取価格が、来年度からは10kW未満、10kW以上それぞれが更に2種類に細分化され、全4種類の価格設定に分類される予定になっています。
◆10kW未満の設備を設置する場合
固定買取開始以降の接続量の急増により2月24日時点で四国電力の電力会社管内の10kW未満太陽光は、4月1日以降、出力制御装置の設置を義務付けなくてはいけなくなりました。
そのため、来年度からは、装置の設置コストを反映し、10kw未満の区分に買い取りを制御する出力抑制装置を設置する場合に向けた新しい区分を設けることになります。
- 10kW未満で出力制御対応機種設置無しの場合…33円/kWh
- 10kW未満で出力制御対応機種設置有りの場合…35円/kWh
◆10kW以上の設備を設置する場合
上記のとおり、太陽光発電による固定買取申請の急激に進んでいることから、電力会社と市場の混乱を避けるために10kW以上の設備を設置する場合には買取開始時期により買取価格を変更する見込みです。
- 10kW以上の設備を設置する場合で、売電開始時期が4月1日~6月末日の場合…29円/kWh(税抜)
- 10kW以上の設備を設置する場合で、売電開始時期が7月1日以降の場合…27円/kWh(税抜)
上記の4つの買取価格は現状あくまでも本決定ではありませんが、太陽光発電の買取価格が今年度よりも下がることは残念ながら確実と思われます。
だからこそ設置する製品の発電力や設置方法によって、いかに売電量を増やしたり、電気を上手く使うのかが、太陽光発電をできるだけ多く家計の収入にするための重要なポイントになります。
来年度の固定買取価格は、今年度中に決定する見込みですので、まずはその経済産業省からの発表を待ちましょう!!