■ 「車庫のサイズ」を確認しよう!

■ 「車庫のサイズ」を確認しよう!

さて、今回の家づくりの基礎知識は、「車庫のサイズ」についてお伝えします。

ここ数年は若者の車離れなどが進み、都市部では車を所有しない世帯も増えているようですが、新居を購入して落ち着いたら次は自動車、という人も多いでしょうところが、十分な車庫サイズがないために自分が乗りたい車を買うことができなかったり、使い勝手が悪かったりすることも少なくありません。

とくに、都心部に近いエリアの建売住宅などの場合には、「車庫付」あるいは「カーポート付」となっていても、一般的なものより小さめのスペースしかないこともあります。今回は、実際に自動車の車庫としてどれくらいの広さが必要なのかをお伝えします。

◆必要最低限の車庫サイズは?

(出典:ZERO-CUBE +box(南入り)

スーパーなどでは簡単にできる車庫入れが自宅だと意外と難しいと思ってことはありませんか。もちろん車のサイズだけでなく、運転をする個人の技量に左右される部分も多いのですが、自宅車庫からの出し入れでたびたび失敗していては、たとえそれをカバーする保険に入っていたとしても大きな負担増は免れません極端に考えれば、少しぐらい価格が高くても車庫が広い家を買ったほうが、結果的には安上がりなんてこともあり得るでしょう。

それでは、必要最低限の車庫のサイズはいったいどれくらいでしょうか。財団法人駐車場整備推進機構から公表されている資料をみると、一戸建て住宅において1台の駐車に最低必要なスペース(前面道路に対して直角方向に駐車する場合)は、小型自動車の場合に長さ5.0m×幅2.6m、軽自動車なら4.0m×2.2m、普通自動車(大型)なら5.9m×2.9mとされています。

また、建築士などの常識でいうと設計上の最低ラインとして5.0m×2.5m程度を考えているとのことですが、実際にはそれに満たない車庫サイズの建売住宅なども少なくないようです。

次第に軽自動車やコンパクトサイズの車のシェアが高まってきているようですから、今もこれから先も「小さい車にしか乗らない」という人であれば、それで十分かもしれません。しかし、車庫があまりにも小さいと将来的に中古住宅として売ろうとしたとき、ニーズが少なくなりかねないことには気を付けなければなりません。

◆車のサイズによる考え方

(出典:写真素材「写真AC」

軽自動車のサイズは、ほぼ似通っているものの、小型自動車(2000cc以下)や普通自動車のサイズは、かなり違っているのが実情です。

たとえば、同じ小型車クラスのサイズを比べた場合でも、トヨタのプリウスは全長4540mm×全幅1760mm、日産のノートは4100mm×1695mm、ホンダのフィットは3955mm×1695mmなどとなっています。

いま実際に乗っている車、あるいは将来乗りたい車のサイズを考えることも必要ですが、一般的には車の全長に80cmを加えた奥行き、車の全幅に130cmか110cmを加えた幅が、車庫の最小限の広さとされています。

そうすると、上の駐車場整備推進機構による「最低必要なスペース」ぎりぎりでは、ちょっと厳しいケースも多いでしょう。さらに車を2台、3台と駐車したい場合であれば、それなりの車庫幅が必要になるということになります。

◆法定の車庫サイズはありません

(出典:BLOSSOM 03

車庫のサイズについて法律の規定はありませんが、国土交通省による標準駐車場条例(一定規模以上の建築物の駐車施設について定めたもの)では、「駐車台数1台につき幅2.3m以上、奥行5m以上」をモデルとしています。ちなみに、車いす利用者のための駐車施設は「幅3.5m以上、奥行6m以上」です。

また、スペース内にきちんと車を停められ、乗り降りに支障がなければ車庫証明も取得できるため、かなりぎりぎりのサイズでも問題はないとされます。しかし、実際の運用にあたっては申請先の警察署によって違いもあるようです。少しはみ出していてもまったく問題がなかったという事例がある一方で、東京都新宿区では、奥行が5cm足りないという理由で車庫証明を取得できなかった事例があります

◆前面道路の幅も問題!

(出典:ZERO-CUBE MINI(4550)

先ほどお伝えした財団法人駐車場整備推進機構による「最低必要なスペース」は、実は前面道路の幅員が6m以上の場合を想定したものです。これが4mの場合なら、車庫の幅はさらに60cmほど広く考えることが必要です。前面道路の幅が4m未満の場合なら、もっと余裕をみなければなりません

さらに、それぞれの車がもつ「最小回転半径」の性能も問題です。前面道路の幅が狭く、車庫の幅も狭く、最小回転半径が大きければ、何度も切り返さなければ車の出し入れができないことになってしまいます。

このようなとき、車庫の一角にすみ切りを設けておけば、車庫の幅の狭さを少しだけカバーできる場合もあります。また、変形した敷地や車庫の出入口に傾斜がある敷地など、もともと車の出し入れに慣れが必要な場合は、少しでも車庫の幅に余裕が欲しいところです。道路に立っている電柱が邪魔になる場合も同様でしょう。

◆自転車のことも考えて

(出典:ZERO-CUBE 回-kai-(西入り)

家族が使う自転車やバイクがある場合には、車庫とは別に専用のスペースを設ることが理想ですが、現実にはなかなかそうもいきません。

自転車1台で1m×2mのスペースが必要とされていますので、車庫の片隅に自転車などを置くつもりなら、そのぶんの余裕があるのかどうかについてもしっかりと確認しておきましょう。原付などではなく、大きめのバイクのときには、もちろんそれなりのスペースが必要です。適正な車庫のサイズにして、余裕をもって車庫入れしましょう。

それでは、また!!

 

 

 

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木内 淑規

1962年(昭和37年)徳島県徳島市生まれ。血液型O型。地場の自動車ディーラー株式会社ホンダクリオ徳島にて、営業・マーケティング・支店運営責任者を歴任。米国の先進的営業手法教育プログラムPSS(プロフェッショナル・セリング・スキル)を体得し、商圏が小さいにもかかわらず大都市圏の強敵ライバルを抑え、中四国地域販売台数トップセールスに5年連続輝く。平成2年家業大表建設株式会社(現社名:ダイヒョウ株式会社)に転職。専務取締役歴任後、代表取締役に就任。平成10年インターネットに出会い、日興証券のエンジェルキャピタルを得た株式会社アルファベティックアクション(現在、株式会社KSKアルパ)のシステム開発に参画する。以降、インターネットマーケティングの研究と各種携帯電話ソリューション事業を展開。2005年11月に、高齢者向け賃貸住宅コンサルティング、アパマン経営コンサルティングなどの各種コンサルティング事業を手がける有限会社ウェルライフ徳島を設立。同、代表取締役に就任。現在、全国のクライアントの個別コンサルティング及び小口不動産ビジネススキーム構築のために全国行脚を積極的に展開中。 家族は4歳年下の妻と一女二男と犬2匹。

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