■ 住宅を購入するベストなタイミングとは?

■ 住宅を購入するべストなタイミングとは?

さて、今回は、住宅ローンをテーマにする賢い家づくりシリーズです。「住宅を購入するタイミング」についてお伝えします。

いずれはマイホームを、と考えている方にとって、住宅をいつごろ購入するかは悩ましい問題ですよね。頭金のめどがたったとき、世帯年収がアップしたとき、結婚したとき、住宅ローンの金利や不動産価格が下がったときなど、「今が買いどきだろうか?」と気になるタイミングは多いものです。

リクルート住まいカンパニーの調査によれば、

住宅購入を検討するきっかけ

1位 結婚 17.8%
2位 第一子出産 14.6%

となっており、多くの人は、資金の状況や不動産市場の動向というよりも、ご自身のライフスタイルの変化がタイミングとなっていることがわかります。

とはいえ、住宅購入、特に住宅ローンを借り入れての住宅購入には、年齢や年収に適切なタイミングがあることも事実です。このタイミングを知らないでいると、望んだ通りの資金を借りられない状況や、月々の返済額が思いのほか大きく、家計を圧迫してしまう状況にもなりかねません

そこで今回は、「住宅を購入するタイミング」をテーマに、家を買いたい人が知っておきたい住宅購入者の平均年齢や平均年収、借入額や自己資金比率などの統計データを見ながら、マイホームを手に入れるための適切なタイミングについてお伝えします。

◆住宅を購入する年齢とは?平均年齢は40才前後!

国土交通省が毎年行う『住宅市場動向調査』によると、初めて住宅を購入する人の平均年齢は30代後半から40代前半で、もっとも多いのが30代です。

初めて住宅を取得する場合の年齢

住宅の種類  世帯主の平均年齢
注文住宅 39.1歳 
分譲戸建住宅 36.8歳
分譲マンション 39.4歳
中古戸建住宅 42.8歳
中古マンション 44.8歳 

  これは、結婚や第一子の出産というライフイベントがこの年代に集中しやすいことや、社会人生活が一定の長さになることで収入が安定しはじめる人が多いこと、そしてもうひとつは、住宅ローンを組める年齢の上限が関係しているからでしょう。

住宅ローンは、多くの金融機関で、借りられる年齢の上限と完済時の年齢が決められています。一般的に、借り入れ時の上限は65~70歳まで、完済時の年齢は80歳までとしているところが多めです。ただし、民間の金融機関では、より年齢条件が厳しく、65歳前後を完済時年齢の上限としているケースも珍しくありません。

住宅ローンは最長で35年間、借り入れることができます。実際のデータを見ても、住宅ローンの平均的な返済期間は28年~33年となっているため、35年間でローンを組むことを目安とした場合、遅くとも45歳までには住宅ローンを借り入れ、80歳までに完済する計画を立てておいたほうが良いことがわかります。

また、65歳前後での完済を目指す場合は、より早く、30~35歳前後がタイムリミットとなる場合もあるでしょう。

年間返済額(返済負担率)

住宅の種類 返済期間 年間返済額 (返済負担率)
注文住宅 32.95年 123.2万円 (18.4%)
分譲戸建住宅  32.7年 121.6万円 (20.0%)
分譲マンション 31.5年 131.6万円 (18.2%)
中古戸建住宅 28.1年  104.9万円 (15.2%)
中古マンション  28.9年 94.6万円 (13.9%)

もしも、住宅ローンを借り入れるタイミングが遅れた場合は、完済時年齢との兼ね合いで、返済期間を短縮するか、借入額を減らす必要が出てきます。

返済期間の短縮は月々の返済額が大きくなる原因になります。その一方で、借入額を減らせば、購入物件のグレードを落とす必要や、自己資金を多めに用意する必要が出てきます。

希望通りの住宅を購入し、住宅ローンも希望通りの金額を借り入れて、かつ無理なく返済したいと思う場合は、やはり、住宅購入や資金計画について早めに検討しておくことがベターです。

◆住宅を購入する際の借り入れ額の目安は?

住宅ローンを利用するうえでは、借入額と自己資金(頭金)のバランスが気になる、という方も多いでしょう。

同じく、国土交通省の『住宅市場動向調査』によると、初めて住宅を購入する場合、借入額の平均は1,500万円~3,500万円です。自己資金の平均は800万円~1,300万円程度です。

中古の戸建てや中古マンションは、購入者の平均年齢が高めなこともあり、物件価格に対する頭金の割合を多くすることで、借入額を抑えようとする傾向がはっきりとわかります。

購入価額自体が高い分譲マンションも自己資金の比率は高めです。購入者の中心は30代ですが、新築マンションの場合、資産価値の下落が激しいことから、頭金を多めに支払うことでオーバーローンを防ぐねらいがあると見られます。

ちなみに注文住宅は、購入資金総額 4,294万円    借入金 3,467万円自己資金(比率)826万円(19.2%)となります。

自己資金は、多く準備するほど借入額を減らし、住宅ローンの返済負担を少なくすることができます。30代・40代で住宅購入を検討したい場合は、早めに頭金を貯蓄しておくのがおすすめです。

両親や祖父母などから住宅購入資金を譲り受ける場合は、非課税の特例枠を利用することができます。住宅購入に積極的な親族がいる場合は検討してみると良いでしょう。

ちなみに、自己資金は借入額に大きく影響しますが、返済の負担を減らすためであっても、すべての貯蓄を頭金で使い果たしてしまうことはおすすめできません

家計を守るには、万一の事故や失業といった不測の事態に備えて、ある程度の現金をプールしておくことが大切です。生活に必要な予備資金(生活費半年~1年分が目安)を確保したうえで、残った分を頭金に回すようにしましょう。

◆住宅を購入できる世帯年収は?

住宅を購入するのに、現在の年収が十分かどうかを心配する家庭もあるでしょう。一般的に、購入する物件の価格は、年収の5倍~7倍が基準と言われています。3,000万円の住宅であれば、年収430万円~600万円がひとつの目安です。

おもだった住宅購入者の年収は400万円~600万円が最多となっており、データのうえでも、これまでの通説が大きく間違っていないことがわかります。

ちなみに、初めて住宅を取得する場合の世帯年収で、注文住宅の場合は平均世帯年収 731万円となります。

なお、夫婦共働き世帯の場合は、年収=世帯年収と考え、収入合算やペアローンを検討してみるのもひとつの方法です。二人分の年収を合わせることで、借入額の上限に余裕ができるだけではなく、住宅ローンの審査にも通りやすくなります

ただし、夫婦で住宅ローンを借り入れる場合、長い返済期間のあいだに出産や転職といったライフスタイルの変化が起きるケースも少なくありません借り入られる上限ギリギリの金額を借り入れてしまうと、出産後の育児休業や時短勤務などによる収入減少に対応できなくなる場合もあるので注意しましょう。

◆住宅購入のタイミングは30代・40代?

これまで見てきたように、住宅購入のために住宅ローンを組むのであれば、30代・40代が良いタイミングであることは間違いありません。

借入額や月々の返済額をご自身の希望に近づけるためには、このタイミングに向けて貯蓄をしたり、様々な金融機関の住宅ローンを比較して、いくつかの候補をピックアップしておくと良いでしょう。

ただし、これはあくまでひとつの目安です。頭金や年収、物件の状況を考慮し、自分自身で問題ないと思うようであれば、20代や50代で住宅を購入してもまったく問題はありません

住宅ローンの年齢や年収には、ある程度の制約がありますが、住宅購入とは、本来、ご自身やご家族が望むライフスタイルを実現するためのものです。

不動産の多くは一期一会で、注文住宅や中古住宅はもちろん、たとえ大型の分譲マンションでも、まったく同じ物件はありません。究極的には、希望の条件を満たす家が見つかったときこそが、買いどきと言えるのです。

これは、と思う物件と出会ったときに向けて、日頃から住宅購入に向けた準備をしながらマイホームとのベストな出会いを目指しましょう!

それでは!!

 

 

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木内 淑規

1962年(昭和37年)徳島県徳島市生まれ。血液型O型。地場の自動車ディーラー株式会社ホンダクリオ徳島にて、営業・マーケティング・支店運営責任者を歴任。米国の先進的営業手法教育プログラムPSS(プロフェッショナル・セリング・スキル)を体得し、商圏が小さいにもかかわらず大都市圏の強敵ライバルを抑え、中四国地域販売台数トップセールスに5年連続輝く。平成2年家業大表建設株式会社(現社名:ダイヒョウ株式会社)に転職。専務取締役歴任後、代表取締役に就任。平成10年インターネットに出会い、日興証券のエンジェルキャピタルを得た株式会社アルファベティックアクション(現在、株式会社KSKアルパ)のシステム開発に参画する。以降、インターネットマーケティングの研究と各種携帯電話ソリューション事業を展開。2005年11月に、高齢者向け賃貸住宅コンサルティング、アパマン経営コンサルティングなどの各種コンサルティング事業を手がける有限会社ウェルライフ徳島を設立。同、代表取締役に就任。現在、全国のクライアントの個別コンサルティング及び小口不動産ビジネススキーム構築のために全国行脚を積極的に展開中。 家族は4歳年下の妻と一女二男と犬2匹。

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