こんにちは。
“私たちにちょうどいい家(R)プロジェクトDaihyoTV”です。
今回は、現在の住宅ローン選びのトレンドについてです。
●住宅ローンの大きな変化①!!
まず知っておきたいのは、住宅ローンの金利は大きく分けて3タイプあることです。
- 借りている間はずっと金利が変わらない全期間固定型
- 2~10年など借り入れ当初の期間だけ金利が変わらない一部期間固定型
- 通常は半年ごとに金利を見直す変動型
今、住宅ローンは大きな変化が起きています。
日本銀行が2月にマイナス金利政策を導入してから、銀行の住宅ローン金利の多くが過去最低水準まで下がりました。
例えば、当初10年固定型は8月時点で、
- 三井住友信託銀行:年0・3%
- 三菱東京UFJ銀行:年0・5%
9月はそれぞれ0.1%上がりましたが、マイナス金利導前に比べるとまだ大幅に低い水準です。
●店頭金利と優遇金利!!
銀行のホームページでは、新聞に掲載されている金利よりもっと高い金利が表示されています。
住宅ローンの金利には、「店頭で表示する基準金利」と「実際に貸すときに相手の返済能力などに応じて割り引く適用金利」があるのが普通です。
引き下げ幅が最も大きい金利を「最優遇金利」といい、先ほどの10年固定型も最優遇金利の場合です。
●住宅ローンの大きな変化②!!
もうひとつ、見逃せない変化があります。それは金利の逆転現象が起きていることです。
先の三つの金利を比べると、通常は「変動型」が最も低く、その次が「一部期間固定型」、そして「全期間固定型」が普通です。
その理由は、貸し出す期間が長いほど将来の景気や金融政策、借り手の信用力などがどうなるかが見通しにくくなるので、適用金利が上乗せされるからです。
ところが現在は、「変動型」よりも「固定型」の金利が低い銀行が出ています。
先ほど挙げた三井住友信託銀や三菱UFJ銀行の9月の10年固定型は、変動型を0.025~0.15%下回っています。
その理由は、「固定型」と「変動型」の基準金利を決めるときの指標が違うことが影響しているからです。
「固定型」は「新発10年物国債の利回り」を参考にします。
一方、「変動型」は「短期プライムレート(略称:短プラ)」という銀行が独自に決める金利を参考にします。
マイナス金利導入後に「新発10年物国債の利回り」は下がりました。
「短プラ」も従来は日銀の政策金利にあわせて変更してきましたが、今回は据え置かれています。
その理由は、「短プラ」は”住宅ローン”だけでなく、”中小零細企業への貸出金利”の目安になっているからです。
「短プラ」を引き下げると銀行は収益が悪化しかねないので、「そう簡単に下げられない」ということでしょう
●結局どの金利タイプがいいのか?
「変動型」は金利面での魅力が従来に比べて薄れたと言えます。
多くの銀行で「変動型」よりも「固定型」を選ぶ人が増えているようです。
「固定型」でも、やはり最低水準の当初10年固定型が増えているようですが、当初10年間は金利優遇幅が年2%を超えていますが、固定期間が終わる11年目以降は1%台半ば程度に縮小する例が多いようです。
固定期間が終わった後は市場金利が上昇していれば、優遇幅の縮小とあわせて適用金利がかなり上がる可能性があります。
将来の金利上昇に備えるのは重要です。
住宅金融支援機構の全期間固定型ローンである「フラット」は、主力の借入期間21年~35年(融資率9割以下)の最低金利が9月時点で年1.02%です。
一般的な「変動型」との金利差は約0.4%、「変動型」より低い水準の「当初10年固定型」とは0.42%~0.57%の差です。
わずかな金利を負担するだけで、金利上昇リスクを避けることができます。
一段の金利低下などを見込み、「変動型」や「一部固定型」を使って短期にローン完済を目指す選択肢もありますが、一般的な世帯はまず「全期間固定型」に注目するのが無難でしょう。
●団体信用生命保険!!
最近は住宅ローンに付帯できる保険が注目されています。
一般に住宅ローンを借りる人は団体信用生命保険(団信)に加入し、返済中に亡くなれば保険金でローンは完済されます。
今、増えているのは、”一命をとりとめたけど重病で働けない場合もローン返済をカバーする保険”です。
商品によって様々ですが、「がん」に絞る商品もあれば、「脳卒中」と「急性心筋梗塞」を加えた「三大疾病」を保障するもの、「糖尿病」なども加えた「七~八大疾病」保障もあります。
注意したいのは保障を受ける条件です。
診断が確定するだけでローンが全額返済になる例は多くなく、病気が原因で働けない状態が数十日から1年程度続くことを条件とる商品もあります。
条件を満たすのは意外に難しいという指摘があります。
収入やローンの借入額、保険料などよく比べてみることが大切です。
では、また・・・。